「あなたはなぜむし歯になったのですか?」
この質問をして、ほとんどの患者さんは的確に答えることができません。
自分がいつごろむし歯になって、それがどんなむし歯で、どのような治療を受けたかほとんどの方が曖昧な情報しかお持ちでないのです。
お医者さんで、何か大きな病気になったら、いつごろ病気になって、CTやMRI等の検査を受けて、手術をした、ということは覚えていらっしゃる方が多いのに、です。
麻酔をして大きなむし歯を治療する、たくさん歯を削ってかぶせものをする、むし歯や歯周病で歯を失うことに至る、これはお口の中の歯という臓器にとって、大きな病気のひとつにはならないのでしょうか?
歯の痛みがあったり、詰め物がとれたり、壊れたらすぐ治療を受けられる、これが今の日本の歯科医療の多くの現状です。
それはむし歯や歯周病という病気になっている人にとって、本当にいい事なのでしょうか?
私は歯科医師として、自院で診療を施すすべての人に、私自身が治療した歯がまたむし歯になってほしくありません。歯周病が進行して歯を失うことになってほしくありません。
しかし、いくら私が尽力して治療を行っても、100%むし歯や歯周病を防ぐことはできません。
むし歯になる原因は別にあり、人それぞれリスクが違い、そのリスクを下げ、むし歯になるプロセスを抑制しない限り、むし歯は再発するのです。かぶせても、詰めてあっても、です。治療というのは、痛みを緩和し、形や機能の修復は行えますが、一本の歯を二度とむし歯にならないようにコーティングできるわけではないのです。
一度治療したところが、また痛みが出たり、詰め物がとれて二次むし歯になるのは治療だけを行って、むし歯になる原因に対してはなにも変化がないからなのです。
むし歯や歯周病は予防ができる病気です。
自分がなぜむし歯や歯周病になったのか、あるいは自分の口の中は健康であるかどうかを考え、一生涯自分の歯を守るために、どうすればいいのかを知り、それを実践すれば、自分の歯でおいしく食事をし、楽しく会話をし、幸せな人生を送ることは不可能ではありません。
歯は、人間の身体のなかで最も硬い組織であり、その人が人生を終えても最後に残る臓器です。
長い歴史の中で、掘り起こされた歯をみれば、その時代の人たちがどのような生活様式だったかもわかります。個々の患者さんのリスクに向き合い、その人の人生に向き合い、一生歯に不自由することなく幸せな人生を送れるように、私たちは来院していただける方に寄り添い、見守り、サポートする、そんな歯科クリニックでありたいと思い続けています。
デンタルフリーまちこクリニック 院長
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